楢山節考
新潮文庫
七十歳になった老人を山へ送る習わしの村で、その日を静かに準備する母と、背負って登る息子。
残酷な習わしを淡々と描きながら、母の覚悟と息子の迷いが、民話のように胸に迫る。
親のことを思う夜に。
この本について
七十歳になった老人は楢山へ「お山まいり」に行く。そんな掟のある貧しい山村で、69 歳のおりんは、丈夫すぎる自分の歯を恥じながら、山へ行く日の支度を心待ちにするように整えていく。母を背負って山へ登る日が近づくにつれ、心優しい息子の辰平は迷い続ける。民話のような語りが、生と死の厳しさを静かに刻む。