正欲
新潮文庫・約 510 ページ
ある事故死を境に、検事と女子大生と契約社員の人生が重なっていく話。
都合のいい「多様性」という言葉を、正面から揺さぶってくる気迫がある。
自分の考えを疑ってみたい夜に。
この本について
不登校の息子を持つ検事の啓喜、初めての恋を自覚した女子大生の八重子、ある秘密を抱えて働く契約社員の夏月。一つの事故死をきっかけに、三人の人生が少しずつ交わり始める。だがその結びつきは、多様性を尊ぶはずの時代にとってひどく不都合なものだった。読み終えたあと、自分が思い描く「多様性」の輪郭が問われる。