ウェイクフィールド
新潮文庫・約 250 ページ
ある夕暮れに妻の前から消えた男が、通りの向こうに部屋を借りて暮らす表題作ほか、8 篇の短篇集。
理由のわからない行動が淡々と語られ、不気味さがじわじわ残る。
家の灯りを外から眺めた夜に。
この本について
結婚 10 年になる男が、10 月の夕暮れにふいに妻のもとから姿を消す。移った先は通りを隔てたすぐ近所のアパートで、彼は誰にも告げずにそこで暮らしはじめる。表題作のほか「ラパチーニの娘」「痣」など、『緋文字』の著者による短篇 8 作を収める。日常から一歩ずれただけの不条理が、いまの時代にも妙に近く感じられる。