壬生義士伝上
文春文庫・約 460 ページ
家族を養うために脱藩し、新選組に入った一人の侍。その生涯を、生き残った人々が語る。
守銭奴と呼ばれた男の素顔が、証言を重ねるごとに少しずつ見えてくる。
遠く離れた家族を思う夜に。
この本について
鳥羽・伏見の戦いに敗れた夜、傷だらけの侍が、大坂の南部藩蔵屋敷に転がりこむ。故郷の盛岡に妻子を残し、貧しさから脱藩して新選組に入った吉村貫一郎だった。守銭奴とさげすまれた男の素顔を、大正の世に生き残った人々が一人ずつ語っていく。家族を思う一途さが、胸に深く残る。