汚れた手をそこで拭かない
文春文庫・約 280 ページ
些細な秘密をきっかけに、人が取り返しのつかない場所へ追い込まれていく短編集。
保身や油断が少しずつ積み重なっていく切迫感に、ページを繰る手が止まらない。
一編ずつ区切って読みたい夜に。
この本について
収められているのは、ほんの小さな秘密から始まる物語たち。保身や油断、猜疑心や傲慢といった誰もが持つ感情が、登場人物を少しずつ追い詰めていく。気づいたときには、もう引き返せない場所に立っている。追われるような緊張が続き、読み終えても自分の手元が少し気になってくる。