まいまいつぶろ
幻冬舎・約 330 ページ
言葉が届かず暗愚と蔑まれた将軍・徳川家重と、そばに仕える小姓の物語。
誰にも通じない声を受け取る者がいることの重みが、静かに伝わってくる。
言葉がうまく出なかった日の夜に。
この本について
口が回らず、歩いた跡から「まいまいつぶろ」と嘲られた第九代将軍・徳川家重。廃嫡の噂がつきまとう若君と、後ろ盾を持たない小姓が、孤独のなかで共に戦いはじめる。宝暦治水を命じ、田沼意次を取り立てた男は、本当に愚かだったのか。見た目や噂の向こうにある人の深さを、問い直したくなる。